どうも、ねじまきです。
第1回目のニュースレターでの読書会。
・・・お知らせしていた3章 (P113)までの感想をざっくりと。
個人的な感想
・・・あえて話の筋というよりも脇に逸れたような雑感を箇条書きで。
もちろんネタバレありなので、未読の方はご注意を。
・村上春樹訳のおかげか、令和時代でも古い海外文学独特の「詰まりながら一生懸命読む」という努力はしなくても、すいすい読めるな。
・風景描写も人物描写も物語のペースも無駄が無く、かつしっかり味わえる不思議な文章。英語原文も読んでみたくなった。
・なぜギャツビーは自分(ニック・キャラウェイ)をパーティーに招待してくれたのか?のほのめかしが徐々に見えてくる感じ。
・表紙にもなっているあの眼鏡の看板の描写、やっぱり小説だと位置関係もけっこうしっかり書き込まれているのでなるほどなと。
・ニックもギャツビーもどちらも視点が偏っていて、「信頼できない語り手」感がある。
・思ったより登場人物が多めな気がする、ほぼ覚えてないけれど映画はもっとシンプルだったような?
・お金持ちがみんななにかしら欠点や隠し事をしてたり、噂話をされていたりするのが生々しい。
Music
『Young and Beautiful (Jazz Foxtrot Version) / Lana Del Rey』
ラナデルレイにが歌う、”当時のパーティーで流れてた風”のジャズ。
さぞかし良い時代だったんだろうな~
(映画『華麗なるギャツビー』サントラより)
Quotes:
印象に残った文章の引用をいくつか。
父が訳知り顔で述べ、僕がまた訳知り顔で受け売りしているように、
人間の基本的な良識や品位は、生まれながらに公平に振り当てられるわけではない。そしてもしそのことを忘れたら、ひょっとしてひどく重要なものを見落としてしまうのではないかと、僕はいまだに心配になってしまう。
こういう格言めいたものを引用したりするのがハルキっぽい。
僕は内側にいながら、同時に外側にいた。尽きることのない人生の多様性に魅了されつつ、同時にそれに辟易してもいた。
わかるなぁ、よくわからない飲み会に参加したときのそれだ。。
僕は生まれてこのかた、真剣に酔っぱらった経験は二度しかないのだが、この午後が二度目だった。そんなわけでそこで持ち上がったことはすべてへ曖昧な露に包まれてしまっている。
こういう人間味のある文章いいよね。
庭園から笑い声やいろんな物音が消えた今、屋敷の中に急に生じた空白が、 そこらじゅうの窓や大きな戸口から外にこぼれ、ボーチに立って手を挙げ、格式ばった別れの挨拶を送っている主人の姿に一分の隙もない孤絶感を賦与していた。
パーティ後の喧噪が冷めた描写もさすが。
人は誰しも自分のことを、何かひとつくらいは美徳を備えた存在であると考える世間には正直な人間はほとんど見当たらないが、 ものだ。そして僕の場合はこうだ僕はその数少ないうちの一人だ。
ニック・キャラウェイ、いいキャラしてる。
参考になったリンク集
個人的に参考になったリンクやをいくつか貼っておきます。
・ポロ競技
馬に乗って行う団体球技の一種。世界で最も古い歴史をもつ競技の一つである。漢字で馬球(ばきゅう)と表記される。
はじまりは実はアジアという話もあってびっくり。
・Celebrate ‘The Great Gatsby’ turning 100 with this $500 ultimate edition
100周年記念エディションが出たらしい(なんと7万円以上!)
でも挿絵もかっこよすぎる。
・2013年の映画『華麗なるギャツビー』の予告編も貼っておこうかなと。
映画を12年前公開当初にみたけれど、読んでると話の筋を少しずつ思い出してきたよ・・・。
(アマゾンプライムでみられるのでぜひとも)
Q&A
個人的に気になる質問をいくつか。
「ねじまきBBS」で回答お待ちしてます。
Q1. 3章までで、一番好きな場面や文章は?
冒頭の数ページは有名なだけあってかなり読みやすいし、舞台・キャラクターの設定がスッと入ってきてさすがにすごい。
「ああ、これは面白いだろうな」という期待を盛り上げてくれる文章。
Q2. フィッツジェラルドの他の作品と比べてどう思うか?
パーティーの描写とか、家の出身が良いところとか、NYが出てくるところとか、短篇小説とも共通点がある気がする。
フィッツジェラルドの長編を読むのは初めてだけど、リズム感とかは短篇とわりとそのままで読みやすいなと。
Q3. この本が好きな人におすすめの別の作者の本は?
戦争・川・出身の違い・異文化交流、夏・車という意味で、
宮本輝の『泥の河』とか意外と共通点あってわりとおすすめかも?
無難にあげると、村上春樹の『1973年のピンボール』でしょうかね、やっぱり。
・・・ということでそろそろこの辺で。
次回は20日に配信予定。
※文庫版ページは 6章(P204) まで読んで頂ければと。
ほかに感想・気になった点、読書の進捗なども、
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